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ストーリー

年間59万頭以上のシカが有害鳥獣として
有駆除されていることをご存知ですか。

いま、日本の里山では、野生鳥獣による農作物被害が深刻化しています。
その被害額は200億円前後を推移しているといわれています。
その全体の7割がシカ、イノシシ、サルによるもので、特に、シカ、イノシシの被害が急速に増加しているのです。

里山を守るために

大切に育てた農作物を野生鳥獣に荒らされてしまう被害は、農業を営む意欲を奪ってしまいます。

そして、耕されず使われなくなる田畑が増え、里山の美しい風景が失われているのです。
高齢化が進む里山地域において、野生鳥獣による被害は被害額として数字に現れる以上に深刻な影響を及ぼしています。

このような鳥獣被害が深刻化している要因は、
林業が衰退し森林の管理が行き届かなくなったために野生鳥獣の生息域が拡大していること、
また、高齢化により猟師の担い手が減少していることがあげられます。

そして、これまで狩猟による捕獲活動のあっせんや人材育成、捕獲機材の導入などにより、
さまざまな対策が進められてきましたが、
その一方で、有害鳥獣として駆除した後、十分に活用されていないことも大きな課題となっているのです。

徳島県の“ 祖谷 いや”という地域でも、野生鳥獣による深刻な被害が広がっており、
年間約1,500頭を超えるシカが駆除されますが、そのほとんどが山に放置されているのです。

DIYAは、この里山の現実をより多くの人に伝えていくことを目指し、
立ち上げた鹿革プロジェクトです。

駆除した個体の価値を高めていくことは、問題解決につなげるための大切な視点であると考えています。
柔らかな鹿革素材の魅力を最大限にいかし、丁寧に作りあげたDIYAの製品。
手に取ってくださった皆様が、鳥獣被害と里山の暮らしの「いま」を知る、貴重な一歩となりますように。

シカけニン

映画監督 蔦 哲一朗

1984年生まれ、徳島県出身。
祖父は池田高校野球部の元監督・蔦文也。
上京して東京工芸大学で映画を学ぶ。

2013年に地元・徳島の祖谷地方を舞台にした
映画「祖谷物語−おくのひと−」を発表。
東京国際映画祭をはじめ、トロムソ国際映画祭で日本人初となるグランプリを受賞するなど多くの映画祭に出品され話題となる。

2014年、個人として徳島県庁より『阿波文化創造賞』を受賞。

徳島県の“祖谷(いや)”地方で映画『祖谷物語−おくのひと−」を制作していた際、地元の住民と獣たちの戦いを目の当たりにし、深刻な鳥獣被害、里山の現状を知るきっかけとなれるよう、DIYAプロジェクトを立ち上げる。

製造工程

  1. 01 解体 DISMANTLING

    徳島の祖谷地方で駆除されたシカは、元保育園だった場所を改修し、2014年にオープンした鳥獣処理加工施設. 「祖谷の地美栄」で食肉と皮にさばかれます。

  2. 02 鞣し TANNED

    兵庫県の「丸太産業」で処理された皮を鞣(なめ)し革に加工。

  3. 03 本藍染め INDIGO DYE

    京都の藍染工房「浅井ローケツ」の2代目浅井直幸さんにより、化学染料を一切使わず「阿波藍」の魅力を最大限に引き出す伝統技法「天然灰汁発酵建て本藍染め」で染め上げられています。

  4. 04 製品作り PRODUCT MAKING

    高い品質に藍染めされた鹿革は、ジャパンレザーアワード2018を受賞した、三木直人さんがデザインし、有限会社トラガブの革職人さんの手作業で、一つ一つ丁寧に製品化されていきます。

TOKUSHIMA 鹿×藍

約600年続く「藍」づくりの本場である徳島。
かつて日本有数の「藍」として知られた天然藍染料「阿波藍」は、国選定無形文化財にも指定されています。
しかしながら、化学染料の発達などにより、阿波藍の藍師はいま、日本に5軒しか残っていないのです。

DIYAプロジェクトでは、徳島の祖谷を舞台にした取り組みを展開していく上で、このような徳島の伝統にも着目し、徳島の藍師・外山良治さんの愛情がたくさん詰まった本藍を使用した野生鹿革の藍染めに挑戦しました。

間伐材の布を使用

鹿革以外の素材として、内布に間伐材を使った布地を使用しています。
国産の針葉樹の間伐材を再利用し、木から作る「木糸」を横糸に組み合わせて開発された布です。
環境にやさしく、高い紫外線カット率、高い抗菌性、超軽量など、多くの特徴を持っています。
日本の国土の70%を占める森林。しかしながら、豊富な資源である間伐材も放置されたままとなっており、それらを活用することは、林業の活性化につながるきっかけとなります。
日本の森をテーマに、鹿革以外の素材にもこだわったDIYAの製品には、里山暮らしの課題を解決するさまざまなアイデアが込められています。

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